2011年 6月の記事一覧
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11年06月28日 10時10分09秒
Posted by: suzukishiho
一昨日の6月25日,京都のグランドプリンスホテル京都のプリンスホールにて,第19回クレサラ実務研究会が行われました。
午前10時から午後5時半まで,休憩は昼と3時に20分ずつのみの強行スケジュールはクレサラ実務研究会伝統のようです。
非常に内容の濃い研修会でした。印象に残った順にブログに紹介していきたいと思います。
午後一番で,分断の主張に対する反論として,茆原洋子先生より講義がありました。
取引の中断期間が一年以上ある場合に,裁判官が取引の分断を認めてしまう例が後を絶たず,それによって認定された第1取引の終了時から消滅時効が進行し,事案によっては過払い債権が時効消滅する点が大きな問題であり,それに対する対策が中心になっていました。
要旨としては,取引の中断期間の長短は,顧客が一旦債務を完済してから次に資金需要が生じて借り入れるまでの間であり,偶然の事情とも言えるその長短によって取引が一連かどうかを判断するのは非論理的である。
この理屈で考えたとき,取引の中断期間が1年を過ぎた頃に借入を再開したとすると,その時から遡って一年前の一旦債務を完済したときから消滅時効が進行することになる。
権利の上に眠る者を保護しないとする消滅時効の趣旨からも乖離している。
時間が限られており詳細な説明は割愛されましたが,配布された資料が凄くしっかりしている(大正時代からの判例から網羅されている)ので,じっくり検討して訴訟に用いていけそうです。
事務所のHPへ
午前10時から午後5時半まで,休憩は昼と3時に20分ずつのみの強行スケジュールはクレサラ実務研究会伝統のようです。
非常に内容の濃い研修会でした。印象に残った順にブログに紹介していきたいと思います。
午後一番で,分断の主張に対する反論として,茆原洋子先生より講義がありました。
取引の中断期間が一年以上ある場合に,裁判官が取引の分断を認めてしまう例が後を絶たず,それによって認定された第1取引の終了時から消滅時効が進行し,事案によっては過払い債権が時効消滅する点が大きな問題であり,それに対する対策が中心になっていました。
要旨としては,取引の中断期間の長短は,顧客が一旦債務を完済してから次に資金需要が生じて借り入れるまでの間であり,偶然の事情とも言えるその長短によって取引が一連かどうかを判断するのは非論理的である。
この理屈で考えたとき,取引の中断期間が1年を過ぎた頃に借入を再開したとすると,その時から遡って一年前の一旦債務を完済したときから消滅時効が進行することになる。
権利の上に眠る者を保護しないとする消滅時効の趣旨からも乖離している。
時間が限られており詳細な説明は割愛されましたが,配布された資料が凄くしっかりしている(大正時代からの判例から網羅されている)ので,じっくり検討して訴訟に用いていけそうです。
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11年06月23日 10時53分42秒
Posted by: suzukishiho
ライフより過払い訴訟の和解の件で電話があった。
今月28日に判決言渡しの件である。
要約すると,
①10万は払えない,56,000円に負けてくれ。
②当社は潰れそうである。
③和解してくれなければ控訴する
過払い金は払えないよ,過払い金をディスカウントしなければ,控訴して支払いを引き延ばすよ,ひょっとするとウチ潰れるよ,という趣旨のようである。
一方,会社の合併に際しては,各会社の債権者は異議を出すことができる。
ライフはアイフル・シティズとの合併を今月末に控えているのだが,これに関してライフに対し支払い不能のリスクを指摘し債権者から異議を出すと,「債権者を害する恐れはない」との回答をするそうである。
過払い金は払えますので,合併はしますよ,ということである。
私には,ライフのこの二つの主張に整合性があるように思えないが,どうだろうか。
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アイフルとの過払い訴訟:訴訟費用確定処分
アイフルとの過払い訴訟:判決後の対応
アイフルとの過払い訴訟:控訴審判決と強制執行
アイフルとの過払い訴訟
今月28日に判決言渡しの件である。
要約すると,
①10万は払えない,56,000円に負けてくれ。
②当社は潰れそうである。
③和解してくれなければ控訴する
過払い金は払えないよ,過払い金をディスカウントしなければ,控訴して支払いを引き延ばすよ,ひょっとするとウチ潰れるよ,という趣旨のようである。
一方,会社の合併に際しては,各会社の債権者は異議を出すことができる。
ライフはアイフル・シティズとの合併を今月末に控えているのだが,これに関してライフに対し支払い不能のリスクを指摘し債権者から異議を出すと,「債権者を害する恐れはない」との回答をするそうである。
過払い金は払えますので,合併はしますよ,ということである。
私には,ライフのこの二つの主張に整合性があるように思えないが,どうだろうか。
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アイフルとの過払い訴訟:訴訟費用確定処分
アイフルとの過払い訴訟:判決後の対応
アイフルとの過払い訴訟:控訴審判決と強制執行
アイフルとの過払い訴訟
11年06月21日 15時30分39秒
Posted by: suzukishiho
アイフルとの過払い訴訟の判決後,アイフルから訴訟費用を取り返しをやります。
アイフルとの過払い訴訟:判決後の対応
アイフルとの過払い訴訟:控訴審判決と強制執行
アイフルとの過払い訴訟
和解と判決の違いとして,この訴訟費用の裁判というのがあります。
過払い金の請求と並行して,訴訟費用の負担割合を裁判所に決めてもらうわけです。
この費用は,裁判所に支払った金額と,裁判所への出頭の為に要した費用が中心です。
司法書士や弁護士の報酬については訴訟費用に含まれません。
これを相手方に請求するには別途,損害賠償として請求する必要があります。
ちなみに私が代理人として進めた訴訟で,司法書士費用について損害賠償請求をして,一部認めてもらったことがあります。5000円だけですが・・・
アイフルとの訴訟は判決になるので,判決が出た後に「訴訟費用確定処分」をする必要があります。
これは,判決で訴訟費用は,原告と被告の負担割合を定める格好で判決が出ます。
「訴訟費用は,これを10分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。」といった形。
原告の負担は10%ということですが,これだけでは訴訟費用の総額が分からないので,相手方からいくら取り返せるかわかりません。
なので,訴訟費用の総額を決めるため,訴訟費用確定処分をします。
実際に掛かった費用を裁判所に問い合わせして確認し,申し立てるわけですが,この中でもっとも大きな割合を占めるのが出頭日当。1回3950円が訴訟費用として認められます。
また裁判所への交通費も請求できます。これは結構ややこしいので割愛。金額的な割合も小さいので。
申し立てると訴訟費用確定処分として,原告と被告に送達されます。
このコピーをアイフルにfaxすると,割とすぐに振り込まれてきます。
アイフルの訴訟は長期化することが多く,結構バカにならない金額が返ってきます。
ということで,先日とった判決が確定したので,これから起案しようと思います。
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アイフルとの過払い訴訟:判決後の対応
アイフルとの過払い訴訟:控訴審判決と強制執行
アイフルとの過払い訴訟
和解と判決の違いとして,この訴訟費用の裁判というのがあります。
過払い金の請求と並行して,訴訟費用の負担割合を裁判所に決めてもらうわけです。
この費用は,裁判所に支払った金額と,裁判所への出頭の為に要した費用が中心です。
司法書士や弁護士の報酬については訴訟費用に含まれません。
これを相手方に請求するには別途,損害賠償として請求する必要があります。
ちなみに私が代理人として進めた訴訟で,司法書士費用について損害賠償請求をして,一部認めてもらったことがあります。5000円だけですが・・・
アイフルとの訴訟は判決になるので,判決が出た後に「訴訟費用確定処分」をする必要があります。
これは,判決で訴訟費用は,原告と被告の負担割合を定める格好で判決が出ます。
「訴訟費用は,これを10分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。」といった形。
原告の負担は10%ということですが,これだけでは訴訟費用の総額が分からないので,相手方からいくら取り返せるかわかりません。
なので,訴訟費用の総額を決めるため,訴訟費用確定処分をします。
実際に掛かった費用を裁判所に問い合わせして確認し,申し立てるわけですが,この中でもっとも大きな割合を占めるのが出頭日当。1回3950円が訴訟費用として認められます。
また裁判所への交通費も請求できます。これは結構ややこしいので割愛。金額的な割合も小さいので。
申し立てると訴訟費用確定処分として,原告と被告に送達されます。
このコピーをアイフルにfaxすると,割とすぐに振り込まれてきます。
アイフルの訴訟は長期化することが多く,結構バカにならない金額が返ってきます。
ということで,先日とった判決が確定したので,これから起案しようと思います。
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11年06月12日 18時27分35秒
Posted by: suzukishiho
先々週の金曜日(平成23年6月3日)にまとめて届きました。
再生債権届を書くのは2回目。
最初はクレディア(現株式会社フロックス)の破綻の際。
昨年も武富士の破綻がありましたが,これは会社更生手続き。
過払いをカットされる点で共通しておりほとんど変わりはありませんが・・・
丸和の再生債権届の届け出期間は6月30日までです。
武富士の時のように,全顧客に送っているようです。
期間内に返送する必要があります。
一応届いた再生債権届けには過払いの金額は入っていますが,その金額の根拠となる計算書は入っていないため,丸和に取引履歴の開示を求める予定です。
なお,既に破産手続きが終わった方についても再生債権届が送られています。
どうやら破産手続きの際には,丸和は取引履歴を一部しか提出していなかった模様。
このあたりも再計算が必要になるところです。
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再生債権届を書くのは2回目。
最初はクレディア(現株式会社フロックス)の破綻の際。
昨年も武富士の破綻がありましたが,これは会社更生手続き。
過払いをカットされる点で共通しておりほとんど変わりはありませんが・・・
丸和の再生債権届の届け出期間は6月30日までです。
武富士の時のように,全顧客に送っているようです。
期間内に返送する必要があります。
一応届いた再生債権届けには過払いの金額は入っていますが,その金額の根拠となる計算書は入っていないため,丸和に取引履歴の開示を求める予定です。
なお,既に破産手続きが終わった方についても再生債権届が送られています。
どうやら破産手続きの際には,丸和は取引履歴を一部しか提出していなかった模様。
このあたりも再計算が必要になるところです。
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11年06月08日 00時21分00秒
Posted by: suzukishiho
以前書いた記事の続きです。
アイフルとの過払い訴訟:控訴審判決と強制執行
過払い金返還請求訴訟の控訴審の判決が出て、依頼者の請求が認められました。
アイフルに対し、いつごろ支払う予定なのか確認の電話を入れてみると、
「今日支払いましたよ」とのこと。
判決は確定どころかアイフルに届いたばかりのタイミングだったが、すぐ支払ってきた模様。
金額を確認すると、今日までの損害金を付加した金額だった。
ただし、アイフルは郵便為替で依頼者に直接お金を返してくるようになったようだ。
以前までは振込によって返済してきたが、方針が変わったのだろうか。
この郵便為替での返還は、簡裁案件でもなされることがあるという。
アイフルの担当者によって異なるという話もあり、まだこの対応については統一見解がない。
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アイフルとの過払い訴訟:控訴審判決と強制執行
過払い金返還請求訴訟の控訴審の判決が出て、依頼者の請求が認められました。
アイフルに対し、いつごろ支払う予定なのか確認の電話を入れてみると、
「今日支払いましたよ」とのこと。
判決は確定どころかアイフルに届いたばかりのタイミングだったが、すぐ支払ってきた模様。
金額を確認すると、今日までの損害金を付加した金額だった。
ただし、アイフルは郵便為替で依頼者に直接お金を返してくるようになったようだ。
以前までは振込によって返済してきたが、方針が変わったのだろうか。
この郵便為替での返還は、簡裁案件でもなされることがあるという。
アイフルの担当者によって異なるという話もあり、まだこの対応については統一見解がない。
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11年06月06日 22時59分47秒
Posted by: suzukishiho
債務整理とは、何をやることなのか。
一言で言えば、依頼人が借金を支払えるか否かを判断し、支払えるならば相手方と交渉して支払い条件を変更し、支払えない場合は裁判所の手続きを通じて借金を処理することです。
そのためには、
1 依頼人の正確な借金の残高の調査・計算
2 依頼人の支払い可能額(原資)、財産の調査・確認
3 1,2より導かれた手続きに対する依頼人の同意
が、必要になります。
借金が払えるか否か、これは単純に数字の問題であるはずです。
ですが、実際の債務整理の現場では必ずしもそうではありません。
以下のような依頼者の行動があり、代理人に依頼者の「数字」が見えなくなることがしばしばあります。
しかし、最終的には依頼人の利益を損なうことになる行動なので、代理人としても注意深く見る必要があります。
1に関しては、依頼人が借金を隠す場合があります。
これは、依頼人の身内や連帯保証人、世話になった人に対する借入の返済を、他の貸し手より優先して支払いたいという気持ちから起こることが多くあります。
また、支払うインセンティブが強く働くもの、依頼者にとって有益な物に対する支払いもよく隠されます。
典型的には車のローンや医療保険、給料の前借りです。
あるいは、貸し手に対する恐怖心(支払わなければ何をされるかわからない)から言い出せないこともあります。ヤミ金等からの借入です。
2に関しては、支払い可能額の多めに言う方と、財産を隠匿される方がいます。
破産を回避したい依頼人が、支払い可能額を多めに言うことは頻繁にあります。
また、支払い可能額について代理人から聞かれた際に、虚栄心からかつい多めに答えてしまう傾向にある依頼人もいます。
財産を隠すことは比較的少ないように思いますが、法的整理を行う際は注意深く確認すべき点です。
3に関しては、債務整理の方針を伝えた後に起こります。
とりわけ破産の場合に多く、破産以外に選択肢がない旨伝えると、2の数字は誤っておりもっと多く支払うことができる、と言われることがあります。
仕事を増やす、と言われることが最も多く、代理人としても未来のことはわからないので、ズルズルと方針の決定が遅れる原因になります。
数字の把握は債務整理の入り口ですが、以上のような理由から、なかなか難しい場合もあります。
依頼者の家計簿だけでなく、通帳等の資料を収集し、面談を重ねながら数字の把握に努めることになります。
事務所のHPへ
一言で言えば、依頼人が借金を支払えるか否かを判断し、支払えるならば相手方と交渉して支払い条件を変更し、支払えない場合は裁判所の手続きを通じて借金を処理することです。
そのためには、
1 依頼人の正確な借金の残高の調査・計算
2 依頼人の支払い可能額(原資)、財産の調査・確認
3 1,2より導かれた手続きに対する依頼人の同意
が、必要になります。
借金が払えるか否か、これは単純に数字の問題であるはずです。
ですが、実際の債務整理の現場では必ずしもそうではありません。
以下のような依頼者の行動があり、代理人に依頼者の「数字」が見えなくなることがしばしばあります。
しかし、最終的には依頼人の利益を損なうことになる行動なので、代理人としても注意深く見る必要があります。
1に関しては、依頼人が借金を隠す場合があります。
これは、依頼人の身内や連帯保証人、世話になった人に対する借入の返済を、他の貸し手より優先して支払いたいという気持ちから起こることが多くあります。
また、支払うインセンティブが強く働くもの、依頼者にとって有益な物に対する支払いもよく隠されます。
典型的には車のローンや医療保険、給料の前借りです。
あるいは、貸し手に対する恐怖心(支払わなければ何をされるかわからない)から言い出せないこともあります。ヤミ金等からの借入です。
2に関しては、支払い可能額の多めに言う方と、財産を隠匿される方がいます。
破産を回避したい依頼人が、支払い可能額を多めに言うことは頻繁にあります。
また、支払い可能額について代理人から聞かれた際に、虚栄心からかつい多めに答えてしまう傾向にある依頼人もいます。
財産を隠すことは比較的少ないように思いますが、法的整理を行う際は注意深く確認すべき点です。
3に関しては、債務整理の方針を伝えた後に起こります。
とりわけ破産の場合に多く、破産以外に選択肢がない旨伝えると、2の数字は誤っておりもっと多く支払うことができる、と言われることがあります。
仕事を増やす、と言われることが最も多く、代理人としても未来のことはわからないので、ズルズルと方針の決定が遅れる原因になります。
数字の把握は債務整理の入り口ですが、以上のような理由から、なかなか難しい場合もあります。
依頼者の家計簿だけでなく、通帳等の資料を収集し、面談を重ねながら数字の把握に努めることになります。
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11年06月04日 10時17分01秒
Posted by: suzukishiho
アイフルとの過払い訴訟は、原審で判決とっても控訴されます。
これはもう鉄板。争点のあるなしに関わらず必ずやってきます。
このことは以前に書いた記事のとおりです。
アイフルとの過払い訴訟
先日、アイフルが控訴した訴訟が結審し、判決が出ました。
ほぼ原審の判決と同じ内容の判決をもらい、仮執行宣言もつけてもらいました。
依頼者の方もホッとしたようです。
従来、アイフルは判決が出ると、判決の確定を待たずに一週間ほどで判決通りの金額を振りこんで来るのですが、破綻した武富士の例もあり、予断を許さない状況です。
以降は控訴審判決以後の強制執行の話。
原審判決にも仮執行宣言をつけてもらっているので、アイフルは控訴と並行して強制執行停止決定を原審の裁判所に申立てます。
この決定があると、仮執行宣言付きの判決をもらっても強制執行できません。
しかしこの決定をアイフルがもらうには、担保として裁判所が決めた金額を法務局に供託する必要があります。
この金額は裁判官によりますが、判決で支払いを命じた金額の6~8割程度が多いようです。
控訴審で判決をもらったら、この法務局に供託されたお金に対する差し押さえ(強制執行)を行うことができるので、この金額は非常に重要です。
判決をとっても差し押さえる財産がない、あるいは財産の所在がわからない、という場合には差し押さえできません。
法務局に供託されていれば、少なくともその金額は差し押さえが可能になります。
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これはもう鉄板。争点のあるなしに関わらず必ずやってきます。
このことは以前に書いた記事のとおりです。
アイフルとの過払い訴訟
先日、アイフルが控訴した訴訟が結審し、判決が出ました。
ほぼ原審の判決と同じ内容の判決をもらい、仮執行宣言もつけてもらいました。
依頼者の方もホッとしたようです。
従来、アイフルは判決が出ると、判決の確定を待たずに一週間ほどで判決通りの金額を振りこんで来るのですが、破綻した武富士の例もあり、予断を許さない状況です。
以降は控訴審判決以後の強制執行の話。
原審判決にも仮執行宣言をつけてもらっているので、アイフルは控訴と並行して強制執行停止決定を原審の裁判所に申立てます。
この決定があると、仮執行宣言付きの判決をもらっても強制執行できません。
しかしこの決定をアイフルがもらうには、担保として裁判所が決めた金額を法務局に供託する必要があります。
この金額は裁判官によりますが、判決で支払いを命じた金額の6~8割程度が多いようです。
控訴審で判決をもらったら、この法務局に供託されたお金に対する差し押さえ(強制執行)を行うことができるので、この金額は非常に重要です。
判決をとっても差し押さえる財産がない、あるいは財産の所在がわからない、という場合には差し押さえできません。
法務局に供託されていれば、少なくともその金額は差し押さえが可能になります。
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