判例の要旨について(最高裁HPより転載)
期限の利益喪失特約の下での利息制限法所定の制限を
超える利息の支払の任意性を否定した最高裁判所の判決以前に
貸金業者が同特約の下で制限超過部分を受領したことのみを理由に,
当該貸金業者を民法704条の「悪意の受益者」と推定することはできない

これは平成21年7月10日に出た最高裁の判断で,
最高裁判所 平成20年(受)1728 不当利得返還等請求事件。
全文については,最高裁判所のHPから上記の事件番号で検索してください。

消費者金融やクレジット会社が利息制限法を超える金利を受領していて,
いわゆる過払金が発生した場合,その過払金の返還について利息も請求していました。
これは,悪意の受益者は,利息を付して返還しなければならないとする
民法704条によるもので,過払金を任意で返還しないために
訴訟となった場合は,当然に請求していました。
これからは,少なくとも平成18年1月13日の判決の言い渡し日以前に
受領したものについては,当然に悪意の受益者との推定がされないとの
反論が予想されます。


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