簡単に戸籍が復活するかと思いましたが、そうは問屋が卸しませんでした。私も失踪宣告取消書類を家裁へ出せば簡単にこの娘さんの戸籍が復活すると思いました。裁判所から郵便で書類が届きまして、兄や姉の電話番号を知りたい事だとか、今までの生い立ちなどを書いた書類を提出する事や、本人の写真も今度は最初提出した4枚と同じもの3枚ずつ計12枚だして欲しいなどと書いてありました。それをもって16日に来て欲しいとの事でした。中に入っている骨董屋のおやじから話を聞いて私も両親へ電話をする事にしました。電話しましたが、全く話にはなりませんでした。余程娘さんを殺しておきたかったのかと思いました。兄と姉の電話番号は聞けませんでした。そこで家裁へ電話しまして、調査係の方に電話をかけて色々聞くことにしました。「戸籍を追っかければ確かに兄や姉の現住所は分かりますが、そこで電話番号を教えてくれるかどうかは分かりません。私も1年ぐらい前からこの女性を知っており、本籍や実家の電話番号も間違いありませんでした。私がこの女性の証人になってもいいですよ」と言いました。司法書士の先生が証人になると言ってるのだからこんないい話はないと思いましたが、「最後は裁判長の判断ですから、この女性の分かるところまでで結構です」と言われました。一旦殺されると、なかなか戸籍を復活させるのは難しいですね。本人が生きていると言って出てきたならば、嘘ではない限り簡単に認めて戸籍を復活してくれると思いましたが、こんなに難しいものだとは思いませんでした。結局16日までは電話番号も分からずに本人と骨董屋のおやじが書類を持って面接に行きました。私も事務所を早く切り上げて家裁で落ち合いました。最初は本人の面接でしたが、あまり長くなりそうでしたので、先に豊橋支局に行って仕事をしてきました。裁判所に戻ると今度は骨董屋のおやじが面接中でした。私も面接されるかと思いましたが、必要なかったみたいでした。後から骨董屋のおやじに言われました。面接をした調査官は、この女性は幸運だそうです。私や、骨董屋のおやじがボランティヤで真剣に動いていてくれるからだそうです。確かに偶然が重なって流れ着いてきた場所が私たちのような人のいい男たちがいるところだったのが良かったかも知れません。なんと言っても司法書士の先生が証人になると言っているのですからね、こんな心強いことはありませんよ。しかし、本人の女性は他人事のように呑気なものですよ。今まで病気もせず心配もなく生きてこられたのでしょうね、でもこれからは保険もないですし、何かあったらどうするのでしょうかね。早めに手を打っておく事が大事ですよ。しかしたいしたことでもないのに骨董屋のおやじが精神的に参ってるそうでして、私もこの件を早く終らせてしまいたいです。



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