前回は財産分与について説明しました。

今回は損害賠償的な性質を見ていきます。

婚姻中に相手方配偶者により何らかの不法行為があった場合、離婚時においてその賠償を請求することができます。ただ本来この請求は財産分与を定めている民768条ではなく不法行為による損害賠償を定めた民709条の話になるのが原則です。が、財産分与に際して婚姻中の一切の事情を考慮できると民768条の3港で定めているので別途民事手続きを経ずとも家庭裁判所の手続きで進めることが可能です。また事実上慰謝料を含めたうえでの財産分与がなされることも多いと言われいます。更に仮に離婚を早く成立したいがため、不当に少額の財産分与で合意したとしても有責配偶者への慰謝をするに足りていなければ、別途慰謝料請求することが可能です。(最判昭和46.7.13)このように、財産分与の手続き内で慰謝料を含めて請求することができますし、それで足りなければ別途民事訴訟で請求することができます。

有責配偶者の不法行為は不貞行為やDVなどが該当するでしょう。

次回もこの続きです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

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