相続人と遺族の違い960
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前回は契約の基礎と親族法における契約を見ていきました。
今回もその続きです。
742条1項の「当事者に婚姻をする意思が無いとき」の「婚姻をする意思」とはそもそも何を指しているのか?
そもそも仮装婚は前回の前提を見てきたとおり、結婚(婚姻)することにより法律上及び事実上の様々な効果を得たいとする意志自体は存在しています。
例えば法律上だと配偶者と言う身分を得て互いが相続人になり一方の性が変更となったりその他多くの効力を発生させます。また事実上の効果として社会的信用性も増すことになります。(結婚によって一人前になったとみられると言う効果など)
そういう意味では確かに婚姻をする意思は存在しています。
しかしある意味当然である配偶者をパートナーとみて肉体関係になると言ったことは欠けています。
少 し生々しいですが。婚姻契約の基礎の部分でもあるのであえて取り上げますが、婚姻契約の中には相手方の貞操権の独占が根底にあります。だから不倫等配偶者 以外のものと肉体関係を持つとその相手方を訴えることが出来るわけです。またそもそも配偶者と性交渉をするという事は新しい命を作り出し、次世代を育て上 げると言った人間の本能を制度化しているとも言えます。それが婚姻の本質ならばその意思は欠けていることになります。
婚姻をする意思は法的(及び事実上の)効力を得るためのもので足りるのか、それともそれを含めて相手をパートナーとして本質的な意味での家族を作り上げるまでの意思なのか?
次回に続きます。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
藤原司法書士事務所(柏・藤原合同事務所)
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