前回は遺産分割の当事者について説明しました。

今回はその続きです。

さて共同相続人の一人が行方不明である場合、相続人全員が関与しなければならない遺産分割の協議は開くことはできないのでしょうか?

民法はそのような事態に備えて不在者の財産管理制度を設けています。

具体的には不在者が財産管理者を置かなかった場合、利害関係人または検察官の請求によってその財産の管理について必要な処分を命じることになります。その必要な処分の一つに財産管理人の選任があります。財産管理人の権限は財産の保存行為及びそのせい出を変えない範囲での利用改良行為に原則限定され、それを超える行為は家裁の許可が必要になります。よって財産管理人が不在者の代わりとして遺産分割協議に関与するのであれば家裁の許可を得たうえで参加することになります。

このように共同相続人の一人が不在であっても遺産分割協議は可能です。

では、民法には「死後認知」の制度があります。

これは生前父が子を認知していない場合子、その直系卑属又はこれらの者の法定代理人が父の死亡後3年以内であれば裁判によって親子関係を認めてもらう制度です。

では仮に遺産分割協議後、死後認知の裁判が提訴され親子関係が確認されたらすでに成立した遺産分割にどのような影響を与えるのでしょうか?

次回説明します。

ここまで読んでいただきありがとうございます。



藤原司法書士事務所

http://fujiwarahoumu.lolipop.jp

☎099-837-0440
PR:債務整理ナビ.link【費用を比較して借金減額の相談と依頼へ!】