最後の返済から5年以上経過している場合でも、債権者から訴えられることはあるのですか?
記事投稿日時:2018年08月10日金曜日
投稿者:エール立川司法書士事務所 カテゴリー: General
エール立川司法書士事務所の萩原です。
一般的には明日からお盆休みという方が多いように思いますので、今日まで気合を入れてお仕事、ということになりそうですね。
当事務所は今年もお盆は毎日ご相談をお受けしているのですが、今年は意外と結構な量の予定が入ってしまっておりますので、お盆期間を利用してご相談を検討しておられる方はお早めにご予約頂けるとありがたく思います。
さて、債務整理についてご検討中の方からよく頂くご質問として、
「最後の返済から5年以上経過している場合でも、債権者から訴えられることはあるのですか?」
というものがあります。
お返事は、
「あります。」
です。
ネットの情報を少し調べて頂いた方であれば、世の中には消滅時効の制度がある、ということにお気づきになったことと思います。
消滅時効というのは、一定期間、権利の行使をしなかった場合は、その権利が失われるという制度でして、貸金の場合は、原則として期限の利益を失った日から5年が経過すると、それ以降は消滅時効の主張ができるということになっています。
期限の利益を失った日、というのは、貸金契約に定められていますが、1回でも返済を滞った場合、とか、2回以上返済を滞った場合、のような定め方が多いですね。
そこで、この消滅時効の主張が出来るようになった後は、債権者側でもそれを把握しているので、督促を諦めるのか、というとそうではありません。
消滅時効は債務者側から主張することにより成立するものですから、お借入をされている方が消滅時効の制度に気付かないまま、分割弁済の申し込みなどをしてくるという可能性はありますので、債権者としては、5年経過後もどんどん督促をしてきたり、裁判を起こしてきたりすることがあります。
督促を受けたり、裁判を起こされた後に、分割弁済の申し込みをしてしまうと、それ以降は消滅時効の主張が出来なくなってしまうという非常にもったいない効果が生じてしまいますから、長期間返済をしていなかったお借入について督促が来たり、裁判所からの通知が来たりしたら、慌てて債権者に連絡をする前に、まずはご相談頂いて、主張できる権利はきちんと主張しておくということをしておきたいところではないでしょうか。
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