ローンを組んで購入した車を売却してしまっていると、個人再生に反対が出やすいですか?
記事投稿日時:2018年01月06日土曜日
投稿者:エール立川司法書士事務所 カテゴリー: General
エール立川司法書士事務所の萩原です。
本日の報道によると、プロ野球楽天の星野仙一球団副会長がお亡くなりになったとのことですね。
昨年に野球殿堂入りして、パーティーも開いていただけに、突然の訃報という印象です。
まだまだ野球界にはなくてはならない方なだけにこれはやはりショックですね。。
ただただご冥福をお祈りする限りです。
さて、個人再生についてご検討中の方からよく頂くご質問として、
「ローンを組んで購入した車を売却してしまっていると、個人再生に反対が出やすいですか?」
というものがあります。
お返事は、
「売却が理由で、というのはあまりお見掛けしないように思いますが、債権額によっては念のため確認致します。」
です。
個人再生のお手続きをすると、
借金の金額が、
5分の1(最低100万円)
か
持っている資産の額
のどちらか高い方まで減る、
という効果が得られます。
例えば、
借金の額が600万円
で
資産価値150万円の車(原則残ローンなし)を持っている
という場合、
600万円の5分の1である120万円
と
資産である車150万円
を比べると、車の方が高いので、
この場合は、150万円を
原則3年で分割弁済する
という結論になりますね。
毎月の支払額は、
150万円÷36で
4万2000円くらいです。
こう考えると、
もともとあった借金600万円のうち150万円だけ払えば
残りの450万円は免除され、かつ車も残せる、
というとてもありがたい制度が個人再生ですね。
ところで、個人再生には、
小規模個人再生
と
給与所得者等再生
の2種類がありますね。
両者の大きな違いとしては、
債権者の同意の要否と再生手続上で支払う金額の決め方
が挙げられます。
まず債権者の同意の要否ですが、
小規模個人再生の場合は、債権者の半分以上の同意が必要です。
一方、給与所得者等再生の場合は債権者の同意は不要とされています。
ですから、小規模個人再生で失敗するケースというのは、
債権者の半分の同意が取れなった場合というのが代表例ですね。
一般的には、ローンを組んで購入した車には、ローンを完済するまでは車の所有権はローン会社にある、という所有権留保条項が付いているのですが、それでも車検証上の所有者はご自身になっている場合がありますので、そういった場合は事実上、車を売却してしまうことは出来ますね。
その後、やはり返済が苦しいということで個人再生の申立をする際に、車を売却してしまっていることによって、車のローン会社が個人再生に反対してしまう可能性を高めてしまうのではないか、とご心配されている方も少なくありません。
所有権留保に反して車を売却した場合は、イメージとしては債権者の反対を誘発しそうに思えますが、実際のところはあまりお見掛けしないように思います。
もちろん、すべての場合に大丈夫、というわけではありませんので、車のローン会社が反対すると小規模個人再生が通らなそうな場合は、事前に先方の意向を確認をするなどの対処をしていますが、万が一、車のローン会社が個人再生に反対しても他の債権者の同意が取れれば問題ありませんので、債権割合を見ながら対処を考えてみると良いですね。
個人再生について、
ご不明な点やご不安な点が
おありになる方も、
お気軽にご相談頂ければと思います。
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