エール立川司法書士事務所の萩原です。

 

最近の報道によると、東京地方裁判所、東京高等裁判所の裁判の期日表が備え置きのタブレットで検索可能になった、とのことですね。

 

これまでは入り口付近にある紙の期日表をペラペラとめくったりして傍聴希望の期日がどの法廷で行われるのかを確認していたのですが、これで多少便利になりますね。

 

これが裁判所のペーパーレス化の第一歩になることを多くの関係者が望んでいるのではないかと思うので、今後の動きにも期待しています!

 

 

さて、個人再生についてご検討中の方からよく頂くご質問として、

 

「個人再生の依頼後にクレジットカードを使ってしまったらどうなりますか?」

 

というものがあります。

 

お返事は、

 

「基本的にはその利用分も債権者に加える必要があります。」

 

です。

 

 

個人再生のお手続きをすると、

借金の金額が、

5分の1(最低100万円)

持っている資産の額

のどちらか高い方まで減る、

という効果が得られます。

 

例えば、

借金の額が600万円

資産価値150万円の車(原則残ローンなし)を持っている

という場合、

 

600万円の5分の1である120万円

資産である車150万円

を比べると、車の方が高いので、

 

この場合は、150万円を

原則3年で分割弁済する

という結論になりますね。

 

毎月の支払額は、

150万円÷36で

4万2000円くらいです。

 

こう考えると、

もともとあった借金600万円のうち150万円だけ払えば

残りの450万円は免除され、かつ車も残せる、

というとてもありがたい制度が個人再生ですね。

 

この個人再生をする場合は、借入先はすべて手続の対象にする必要があるので、ご依頼後はカードの利用が出来なくなるのですが、ご依頼時点でカードの利用残高が0だったカードなどは、ご依頼後もしばらくの間使えてしまうことがありますね。

 

ここで心が揺らいでしまい、カードで買い物等をしてしまうと、当然のことながらそれに対する請求がきますが、個人再生手続中ですので、これは返済してはならないというのが原則になります。

 

返済をせずに、ご依頼後の利用分も債権者として個人再生手続に乗せる必要がありますね。

 

するとどうなるか、というと、個人再生の依頼後にカードで買い物をされた債権者としては、返済のつもりがないのに借入をしたのか、と憤ることもありますし、個人再生委員としては、ここで一部免責を認めても、また借入をしなければならないような事態に陥る可能性も高いのではないか、と安定した返済に疑義を持つこともあります。

 

ですから、結論として、ご依頼後のカード利用はお手続に良い影響は与えませんので、今後のことを考えるとやめておいた方が良いということになりますね。

 

債務整理のご依頼直後は生活が安定しないこともあろうかと思いますが、ぐっとこらえてカードを使わない生活、やってみましょう。

 

 

個人再生について、

ご不明な点やご不安な点が

おありになる方も、

お気軽にご相談頂ければと思います。

 

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