一度も返済していない債権者がいると個人再生は通りにくいですか?
記事投稿日時:2017年01月06日金曜日
投稿者:エール立川司法書士事務所 カテゴリー: General
エール立川司法書士事務所の萩原です。
本日の報道によると、プロ野球西武ライオンズの菊池投手が今季の成績次第では、ポスティングによるメジャー移籍を目指す意向とのことですね。
ここ数年でようやく一本立ちした感じのある菊池投手なので、まだ早い、という声も聞こえますが、現在25歳ですから、一番良い時に勝負したいという気持ちもあるのでしょうね。
特にスピード勝負のピッチャーですから、現在のスタイルでどこまで通用するかも試してみたいのではないでしょうか。
さて、個人再生についてご検討中の方からよく頂くご質問として、
「一度も返済していない債権者がいると個人再生は通りにくいですか?」
というものがあります。
お返事は、
「債権割合によっては、念のため、その債権者の意向を聞くことも必要です。」
です。
個人再生のお手続きをすると、
借金の金額が、
5分の1(最低100万円)
か
持っている資産の額
のどちらか高い方まで減る、
という効果が得られます。
例えば、
借金の額が600万円
で
資産価値150万円の車(原則残ローンなし)を持っている
という場合、
600万円の5分の1である120万円
と
資産である車150万円
を比べると、車の方が高いので、
この場合は、150万円を
原則3年で分割弁済する
という結論になりますね。
毎月の支払額は、
150万円÷36で
4万2000円くらいです。
こう考えると、
もともとあった借金600万円のうち150万円だけ払えば
残りの450万円は免除され、かつ車も残せる、
というとてもありがたい制度が個人再生ですね。
さらに、個人再生には、住宅資金特別条項を付けることができ、
これを付けると、
カードローンは上記のとおり減額され、
住宅ローンは今まで通り支払って持家を守ることができる、
というさらにありがたい制度です。
ところで、個人再生には、
小規模個人再生
と
給与所得者等再生
の2種類がありますね。
両者の大きな違いとしては、
債権者の同意の要否と再生手続上で支払う金額の決め方
が挙げられます。
まず債権者の同意の要否ですが、
小規模個人再生の場合は、債権者の半分以上の同意が必要です。
一方、給与所得者等再生の場合は債権者の同意は不要とされています。
ですから、小規模個人再生で失敗するケースというのは、
債権者の半分の同意が取れなった場合というのが代表例ですね。
給与所得者等再生は債権者の同意が不要なのですが、
借金の金額が、
5分の1(最低100万円)
か
持っている資産の額
か
可処分所得の2年分
の中で一番高いものの額まで減る、
ということになるので、
小規模個人再生の場合よりも返済額が増える方
も多くいらっしゃいます。
一般的なイメージとして、お金を貸した側としては、一度も返済がないまま個人再生をされて、貸付金が減額されてしまうというのは受け入れ難い、ということもありますので、小規模個人再生で個人再生をする場合に、一度も返していない債権者がいて、その債権者の債権割合が大きい場合は、念のためその債権者の意向を聞いておくというのは申立前の大事な作業になろうかと思います。
一方、実務的には、一度も返済がないから、という理由で同意しないというよりは、会社の方針で一律に不同意であったり、自社のみで過半数の債権を持っているので同意しない、というような基準を持っている会社が多いように思いますので、まずはご相談頂き、相手方ごとの傾向の情報を仕入れて頂ければ幸いです。
個人再生について、
ご不明な点やご不安な点が
おありになる方も、
お気軽にご相談頂ければと思います。
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本日の報道によると、プロ野球西武ライオンズの菊池投手が今季の成績次第では、ポスティングによるメジャー移籍を目指す意向とのことですね。
ここ数年でようやく一本立ちした感じのある菊池投手なので、まだ早い、という声も聞こえますが、現在25歳ですから、一番良い時に勝負したいという気持ちもあるのでしょうね。
特にスピード勝負のピッチャーですから、現在のスタイルでどこまで通用するかも試してみたいのではないでしょうか。
さて、個人再生についてご検討中の方からよく頂くご質問として、
「一度も返済していない債権者がいると個人再生は通りにくいですか?」
というものがあります。
お返事は、
「債権割合によっては、念のため、その債権者の意向を聞くことも必要です。」
です。
個人再生のお手続きをすると、
借金の金額が、
5分の1(最低100万円)
か
持っている資産の額
のどちらか高い方まで減る、
という効果が得られます。
例えば、
借金の額が600万円
で
資産価値150万円の車(原則残ローンなし)を持っている
という場合、
600万円の5分の1である120万円
と
資産である車150万円
を比べると、車の方が高いので、
この場合は、150万円を
原則3年で分割弁済する
という結論になりますね。
毎月の支払額は、
150万円÷36で
4万2000円くらいです。
こう考えると、
もともとあった借金600万円のうち150万円だけ払えば
残りの450万円は免除され、かつ車も残せる、
というとてもありがたい制度が個人再生ですね。
さらに、個人再生には、住宅資金特別条項を付けることができ、
これを付けると、
カードローンは上記のとおり減額され、
住宅ローンは今まで通り支払って持家を守ることができる、
というさらにありがたい制度です。
ところで、個人再生には、
小規模個人再生
と
給与所得者等再生
の2種類がありますね。
両者の大きな違いとしては、
債権者の同意の要否と再生手続上で支払う金額の決め方
が挙げられます。
まず債権者の同意の要否ですが、
小規模個人再生の場合は、債権者の半分以上の同意が必要です。
一方、給与所得者等再生の場合は債権者の同意は不要とされています。
ですから、小規模個人再生で失敗するケースというのは、
債権者の半分の同意が取れなった場合というのが代表例ですね。
給与所得者等再生は債権者の同意が不要なのですが、
借金の金額が、
5分の1(最低100万円)
か
持っている資産の額
か
可処分所得の2年分
の中で一番高いものの額まで減る、
ということになるので、
小規模個人再生の場合よりも返済額が増える方
も多くいらっしゃいます。
一般的なイメージとして、お金を貸した側としては、一度も返済がないまま個人再生をされて、貸付金が減額されてしまうというのは受け入れ難い、ということもありますので、小規模個人再生で個人再生をする場合に、一度も返していない債権者がいて、その債権者の債権割合が大きい場合は、念のためその債権者の意向を聞いておくというのは申立前の大事な作業になろうかと思います。
一方、実務的には、一度も返済がないから、という理由で同意しないというよりは、会社の方針で一律に不同意であったり、自社のみで過半数の債権を持っているので同意しない、というような基準を持っている会社が多いように思いますので、まずはご相談頂き、相手方ごとの傾向の情報を仕入れて頂ければ幸いです。
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Posted by: airtachikawa