エール立川司法書士事務所の萩原です。





本日の日本経済新聞の記事によると、会計検査院から住宅金融支援機構宛に、フラット35の審査が甘い金融機関がある、との指摘があったそうです。





フラット35とは、審査等は民間の金融機関が行い、住宅ローン債権は最終的に住宅金融支援機構が買い取る仕組みの住宅ローンですね。





記事によれば、会計検査院は、結局のところ審査を行う金融機関は債権を持たないので甘い審査が行われていたらしい、という指摘をしたそうです。





金融機関によってはかなり審査が甘いところもあるようで、融資申込を受けた際の信用情報機関への照会もしていないところもあったとのこと。






甘い審査で住宅ローンという超大型の負債を抱えてしまう、ということは、マイホームを持つメリットよりも、自分の収入で返済可能な範囲を超えた負債を負ってしまうデメリットの方が大きいのではないでしょうか。





頭金0で購入できる




毎月の支払額は今の家賃以下




というキャッチコピーは魅力的ですが、家という人生で一番高い買い物のことですので、よくよく検討したうえで住宅ローンの申し込みに行きましょう。









さて、個人再生をご検討中の方からよく頂くご質問として、






「自営業者が個人再生をする場合の注意点はなんですか?」





というものがあります。





お返事は、




「支払サイトと借入先です。」




です。




個人再生には、小規模個人再生と給与所得者等再生の2種類があるのですが、自営業の方が再生をする場合は小規模個人再生のみが選択できます。




小規模個人再生は、



・原則として借金の額の5分の1(最低100万円)か持っている資産の額のどちらか高い方を3~5年で払う。



・債権者の半分以上の同意が必要



という手続きです。




まずは資産。



個人事業主の場合、売掛金が発生してから回収までの間、いわゆる支払サイトの間に再生手続開始決定が出ると、その売掛金は資産になるので注意が必要です。




例えば、月末締め翌月末払いというように、締め日と支払日を同じ日にしていると、理屈では、常に売掛金がある状態ですので、支払サイトの変更を取引先にお願いするなどの工夫が必要ですね。




できれば、掛け取引をやめてすべて現金決済にしたいところですね。




次に借入先。




個人事業主が借入をする場合、一番最初に頼るのは、銀行・信金などの金融機関ですね。




この銀行・信金の借入には大体保証会社の保証がつくのですが、この保証会社が小規模個人再生の場合にはよく反対をしてきます。




ですので、保証会社付きの借入が全体の借入の半分を超えていないかの確認が肝要です。






あとは個人事業主の方の個人再生の場合は、勤め人の方の再生の場合とは異なり、過去半年分の資金繰り表や今後半年分の資金繰り予定表の提出を求められます。




帳簿をきちんとつけていれば、そんなに難しい書類ではないのですが、ご依頼頂ければ資金繰り表等もきれいにまとめさせていただいております。




個人再生についてご不明な点やご不安な点がおありになる方もお気軽にご相談頂ければと思います。



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