エール立川司法書士事務所の萩原です。



当事務所では、債務整理のご相談にお越し頂いたお客様でご協力頂ける方にはアンケートをお願いしております。


また、アンケートにご協力頂いたお客様に許可を頂ければ、「お客様の声ブログ」に掲載させて頂いております。


最近、アンケートを拝見していたら、「当事務所にご相談頂いたきっかけ」に



「萩原の顔写真」



というご意見がありました。



ありがたいお話です。



ちなみに修正は入ってませんので、あの顔で出てきます。


ただし、太る・痩せるは顔から始まるタイプなので多少の縮小と拡大はご容赦下さい。




さて、昨日のNHKで生活保護の特集をしていましたね。



リーマンショックによる雇用情勢悪化

貸金業法改正による消費者向け融資縮小



という、勤労世代にとって生活費を捻出する手段が減っている時代が続いています。


その影響で生活保護の受給件数は増加の一途をたどり、


年間3兆円、200万人超 


にまで増加しています。


昨日の番組では、


・現役勤労世代にあたる生活保護受給者の方の労働意欲の減退という問題


・生活保護受給者の方の就労支援の現状


・生活保護受給者の方を狙ったビジネス(ヤミ賭博・過剰とも考えられる医療の供給)


・生活保護受給の審査を厳しくする動き



と番組が構成されていました。




まず、いくら受給者が増えているからと言って、生活保護の申請を断ったり、「働いて下さい」と言ってお帰り頂くことにはさっぱり賛成できません。


仕事ない、お金貸してくれるところもない、という方のための生活保護ですから、このような運用をしてしまうと生活保護が何のためにあるのかわからなくなってしまいます。


労働意欲の減退については、現状の生活保護の仕組みだと、「そうなるだろうなあ」と思います。


生活保護を受給していれば、仕事をしなくても寝るところがあってご飯が食べられる


という生活保護のシステムで少しの間生活してみると、


「このままでいいかなあ」


と思ってしまう人の方が多いのではないでしょうか。


生活保護受給者の方のためにケースワーカーを増員して就労支援の強化をしている、と紹介されていましたが、この厳しい雇用情勢の中で、


特にこれといった社会人経験がない若者


仕事を選ぶ中高年


は需要がないような気がします。


その状態の人をハローワークに連れて行って企業に面接の申込みをしても、現状の雇用情勢では面接まで到達することが難しいことは想像がつきます。


面接を断られ続けると、本人に就職活動をしようという意欲がなくなっていくということも容易に想像がつきます。




人間だもの、心が折れてしまいます。




生活保護は、


1、間口は広げる


 基本的に申請は受け付けて生活保護の受給は認める。


2、就労支援をする


「仕事探そう!ガンバレガンバレ!」という支援をするのではなく、生活保護受給者がどのようにしたら就職できるのかの道筋を考える。


具体的には、「社会が求める人材」を検討して、生活保護受給者がそんな人材になるような支援をした方がいいように思います。


社会人経験がない若者には、生活保護受給期間中にビジネスマナー講習を受け続けることを義務付けたり、協力企業に実地研修に行くことを義務付けたりしてはどうかと思います。


実地研修でその若者の努力が評価されればその企業での雇用にも繋がるかもしれませんしね。


中高年の方には、生活保護受給期間中にボランティア活動への参加を義務付けて、これまでやってこなかったような仕事にも興味を持ってもらうように誘導するなども考えられます。


ガンバレと言って、ハローワークに連れて行き、面接まで行けないようなことを繰り返すことは、こん棒一本持ってはぐれメタルの盾に突っ込むようなものではないでしょうか。


そんなのはもうやってるよ、と自治体の方にお叱りを受けそうですが。。


3、就労支援に応じない方には受給打ち切りも考える


有限な税金を使っている以上、無制限というわけにはいかないはずです。


もちろん、ご病気やご高齢の方で就労が困難な方への受給は打ち切るべきではないことは言うまでもありません。



となっていくと良いのかなあと思います。



生活保護のシステムで感じる違和感は、

・なんとか支給を断ろうとする姿勢が役所にまだあること

・受給をするために受給者が負う義務がないこと

です。


受給者が多いから新たな受給者を増やさない、というのではなく、雇用情勢は非常に厳しいという現状を見据えたうえで、今の受給者をどんどん社会に送り出していくためにもっともっと工夫すべきではないかなと思いました。


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