生命保険契約者貸付がある自己破産・個人再生 保険解約か?
記事投稿日時:2011年08月23日火曜日
投稿者:エール立川司法書士事務所 カテゴリー: General
エール立川司法書士事務所の萩原です。
甲子園で準優勝の青森県代表光星学院の野球部員の飲酒問題が発覚しました。
高野連がどのような判断をするかは注目ですね。
報道によれば野球部員が飲酒をしたのは昨年末。
その事実が発覚したのが甲子園が終わった直後というタイミングを考えると、高野連も「未成年の飲酒」の問題だけでなく、「本当に最近発覚したのか」まで調査・検討せざるを得ないのではないかと思います。
コンビニでは、お酒・たばこを買う際に、20歳台の人であれば身分証明書の提示を求めるということを行っているところもあります。
飲食店でもそのような取り組みをしてみると、このような残念な出来事が減っていくのではないでしょうか。
さて、ご相談者様からのご質問の多いもののひとつに、
「生命保険の契約者貸付でお金を借りていると、債務整理時に生命保険が解約になるのか」
というものがあります。
積み立て型生命保険に加入している方は、現在の解約返戻金より少し少ない金額を保険会社から借りることができるという契約者貸付の制度を使うことができます。
貸付ということは借金なのか。
借金ということは自己破産や個人再生をするときに保険会社も債権者になるのか。
保険会社を債権者として、借金免除(自己破産の場合)・借金一部免除(個人再生の場合)をすると保険が解約になってしまうのか。
と、いろいろ不安になってしまわれると思いますが、結論としては、
契約者貸付がある場合、
個人再生の場合は保険を残せます
自己破産の場合も多くの場合保険を残せます
というお答えになります。
以下はその根拠です。
東京地裁を筆頭に多くの裁判所では、
「契約者貸付は解約返戻金の一部前払いなので実質借入ではない」
と考えています。
よって、生命保険会社は債権者リストにも載せないことになります。
では、自己破産や個人再生の場合にも常に生命保険は解約しなくて済むのか。
個人再生の場合は生命保険は解約しなくても済みます。
ただし、個人再生は
①借金の額の5分の1(最低100万円)
と
②持っている資産の額
をそれぞれ計算して、①と②のどちらか多い方を今後原則3年間で支払う、というお手続きです。
よって、生命保険の解約返戻金の金額が例えば120万円になるのであれば、それが資産とカウントされますので、他に資産がなければ今後3年間で返す金額は120万円となります。
ということで、高額の解約返戻金がある保険に加入されている方は、個人再生後の毎月の支払が多くなることがありますので要注意です。
一方、自己破産の場合は、
20万円以上の資産
は破産手続き上での処分の対象となります。
ということで、
20万円以上の解約返戻金がある保険に加入されている方は、自己破産手続で保険の解約を余儀なくされますが、
20万円以下の解約返戻金である場合は保険に加入し続けることができます。
しかし、契約者貸付を利用されている方は多くの場合、借入枠いっぱいまで借入をしていますので、解約返戻金が20万円を超えるケースはあまり見たことがありません。
だからと言って、自己破産や民事再生の直前に契約者貸付を受けて解約返戻金の金額を減らしたりしてしまうと、自己破産手続きではその行為が取り消されたり、契約者貸付金相当額の積立を求められたりします。
民事再生では、契約者貸付金相当額を資産に組み入れられて、結局今後の支払金額は契約者貸付を受けなかった場合と同じになったりします。
このようなことをエイヤっとする前に、一度立ち止まってご相談頂けると有難く思います。
お気軽にご相談下さい。
電話受付 午前9時30分~午後10時 042-533-4711
24時間受付のメール相談 soudan.s@air-tachikawa.com
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甲子園で準優勝の青森県代表光星学院の野球部員の飲酒問題が発覚しました。
高野連がどのような判断をするかは注目ですね。
報道によれば野球部員が飲酒をしたのは昨年末。
その事実が発覚したのが甲子園が終わった直後というタイミングを考えると、高野連も「未成年の飲酒」の問題だけでなく、「本当に最近発覚したのか」まで調査・検討せざるを得ないのではないかと思います。
コンビニでは、お酒・たばこを買う際に、20歳台の人であれば身分証明書の提示を求めるということを行っているところもあります。
飲食店でもそのような取り組みをしてみると、このような残念な出来事が減っていくのではないでしょうか。
さて、ご相談者様からのご質問の多いもののひとつに、
「生命保険の契約者貸付でお金を借りていると、債務整理時に生命保険が解約になるのか」
というものがあります。
積み立て型生命保険に加入している方は、現在の解約返戻金より少し少ない金額を保険会社から借りることができるという契約者貸付の制度を使うことができます。
貸付ということは借金なのか。
借金ということは自己破産や個人再生をするときに保険会社も債権者になるのか。
保険会社を債権者として、借金免除(自己破産の場合)・借金一部免除(個人再生の場合)をすると保険が解約になってしまうのか。
と、いろいろ不安になってしまわれると思いますが、結論としては、
契約者貸付がある場合、
個人再生の場合は保険を残せます
自己破産の場合も多くの場合保険を残せます
というお答えになります。
以下はその根拠です。
東京地裁を筆頭に多くの裁判所では、
「契約者貸付は解約返戻金の一部前払いなので実質借入ではない」
と考えています。
よって、生命保険会社は債権者リストにも載せないことになります。
では、自己破産や個人再生の場合にも常に生命保険は解約しなくて済むのか。
個人再生の場合は生命保険は解約しなくても済みます。
ただし、個人再生は
①借金の額の5分の1(最低100万円)
と
②持っている資産の額
をそれぞれ計算して、①と②のどちらか多い方を今後原則3年間で支払う、というお手続きです。
よって、生命保険の解約返戻金の金額が例えば120万円になるのであれば、それが資産とカウントされますので、他に資産がなければ今後3年間で返す金額は120万円となります。
ということで、高額の解約返戻金がある保険に加入されている方は、個人再生後の毎月の支払が多くなることがありますので要注意です。
一方、自己破産の場合は、
20万円以上の資産
は破産手続き上での処分の対象となります。
ということで、
20万円以上の解約返戻金がある保険に加入されている方は、自己破産手続で保険の解約を余儀なくされますが、
20万円以下の解約返戻金である場合は保険に加入し続けることができます。
しかし、契約者貸付を利用されている方は多くの場合、借入枠いっぱいまで借入をしていますので、解約返戻金が20万円を超えるケースはあまり見たことがありません。
だからと言って、自己破産や民事再生の直前に契約者貸付を受けて解約返戻金の金額を減らしたりしてしまうと、自己破産手続きではその行為が取り消されたり、契約者貸付金相当額の積立を求められたりします。
民事再生では、契約者貸付金相当額を資産に組み入れられて、結局今後の支払金額は契約者貸付を受けなかった場合と同じになったりします。
このようなことをエイヤっとする前に、一度立ち止まってご相談頂けると有難く思います。
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Posted by: airtachikawa